1950年代 英国スミス社製 金メッキ15石 懐中時計 スミス純正アルバート・チェーン付
1950年代 英国スミス社製 金メッキ15石 懐中時計 スミス純正アルバート・チェーン付
【 戦後型15石懐中時計 】
戦後スミス社は自社工場製の純英国製の懐中時計の生産に取り組み、極めて精度の高いムーブメントの開発に成功しました。1946年には「SMITH」のロゴだけが入ったモデルが登場し、その後、ロゴは「SMITHS」に変更されました。さらに、1950年代半ばに入ると、腕時計と同様に15石高性能モデルはデラックスとなり、ロゴも「SMITHS De Luxe」となっています。
【 このモデルについて:金メッキケースと金針のクラシックな懐中時計 】
1950年代初期に生産された15石高性能ムーブメントを搭載した英国製社製エクリプス・ケースの、そして、ローマ数字と金針がクラシックなデザインの懐中時計です。英国チェルトナムにあるスミス自社工場にて生産された15石ムーブメントは、スイス、ジャガールクルト社の技術が注ぎ込まれた一級品に仕上がっています。
■ケース:英国製エクリプス・ケースの優美なデザインとハイグレードな上質感
この懐中時計に使用されている、3ピース金メッキ・ケースは英国イングランド製の、当時としては極めて異例な10年間の保証が付いた極めて上質なエクリプス・ケースで、細部にまで拘りを感じさせる優美なデザインと、工作精度や、メッキの厚みや材質などハイエンドモデルに相応しい、ハイグレードな仕上がりが魅力です。
金メッキの色合いひとつとってみても、ギラギラした煌びやかさは一切感じられない、控え目で落ち着きのある英国的な気品を感じさせるもので、それらは、全てのディテールに通じることで、まさに古き佳き、優れた英国製品であると言えるものです。
外径:50.5mm。
■文字盤:戦前、それも1870年代の美意識を受け継ぐローマ数字と金針
戦前より長きに渡り守り続けて来たホワイトの地盤には、当時のスタンダードであったローマ数字のインデックスが採用され、さらに、金針という1870年代の懐中時計を彷彿とさせるデザインが、クラシックな美意識を感じさせます。
また、モデル名の入らないSMITHSのロゴだけがプリントされた極めてシンプルなフェイスから、当時のスミス社の意気込みと自信を感じさせています。
■ムーブメント:スイスの技術を投入した高精度で美しいマスターピース
戦後間もなくスミス社は、この15石ハイクウォリティー・キャリバー搭載の懐中時計をリリースしました。それは戦前より計画されていた、スイス・ジャガールクルト社の技術を投入した英国チェルトナムのスミス自社工場での生産という、スミス社の長年のプロジェクトが実を結んだ証であると言えます。
その目的は、世界水準の高性能を誇るMade in Englandのムーブメントの実現であり、当時のスミス社の誇りを、裏蓋を開くと目に映る、極めて美しいフロステッド・ギルト加工された表面処理と、シンプルなSMITHSのみの刻印により知ることが出来ます。
【 コンディションについて:程良く使用され美しい佇まいを見せる唯一無二の姿 】
新品交換されたレンズ以外は、オリジナリティー(純正度)という意味では、100%と言える全てが、当時のスミスの部品で構成された個体です。また、外観の使用キズや文字盤や針の風格には、この個体が生きて来た歳月の長さを感じさせますが、大切に使用されていたことが分かる不自然なエイジングのいっさい見られない唯一無二の貴重な個体であると言えます。
■ケース:使用キズのみの、自然な使用感が好ましい金メッキ・ケース
部分的に極端な摩耗が生じていたり、落下による変形などのない、大切に使用されていたことが伝わってくる、自然な使用感が好ましい金メッキ・ケースです。
当時、10年保証付であった、最高級の金メッキ・ケースは、しっかりとしたメッキの厚みや、剛性に優れたエクリプス・ケースであるため、今後も長年の使用に耐えるコンディションであると言えます。
■文字盤:経年による美しいいエイジングのみの文字盤や金針
文字盤は、経年により表面のひび割れが見られますが欠損している部分はなく、英国にて、これ以上進行しないようにコーティング加工が施されているため、現状の風格ある、この個体ならではの美しいともいえる佇まいを、いつまでもお楽しみいただけることでしょう。
凝った造形に形づくられた長短針、そして秒針は、微かなエイジングは見られるものの、ヴィンテージな雰囲気を纏った金針としての美しさは健在です。
■ムーブメント:徹底的に整備が施された高性能15石ムーブメント
美しいフロステッド・ギルト加工の表面処理や、そこに施されたSMITHSの刻印の魅力は見事に保たれており、外観上の美しさは損なわれていません。
また、スプリングなどの消耗部品の交換を含む専門店ならではのオーバーホールは、1950年初期にチェルトナム工場を出荷した時に限りなく近い状態を甦らせています。
なお、振り子は、より精度の高いスミス純正のチラネジの付かない部品に交換されています。
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